ひらめいた!

eureka


the bible / eureka (Ensign 1988)
 後にrichard thompsonとも活動したりする英国の名ギタリストBoo Hewerdineが80年代後半に率いていたバイブルのセカンド。この時代ならではのクリーンなトーンに貫かれたギター・サウンドが印象的な一枚で、個人的には同時期のbruce hornsby & the range辺りの音作りを強く思い出したりもする。というか、CDが普及し始めた当時はこういう淀みのないサウンドが(メジャー・レーベルでは)割と好まれていた気がします。とにかく非常に丁寧に作られているという印象で、曲作りからプロダクション、歌唱法に至るまで全く隙がない。ただバンド名通り、禁欲的すぎるというか、売れ線狙ってます!的なあざとさ、下世話さがなかったのが結果的に「地味」という印象を与えてしまったのか、いまいちブレイクせずに終わってしまいました(残念)。若さゆえの爽やかさではなく、大人のもつ清楚さを湛えた歌の数々は、この手のバンドがほぼいなくなってしまった今となっては、妙に新鮮に耳に響いてきます。