ジャーは死なない

 ロッカーズとは…ジャマイカの敏腕ドラマー、ホースマウス(本人)が敏腕な割に何故か金にあぶれて、心機一転、バイク買ってレコード配達で生計を立てようとする(単なる思い付き)も、マフィアにバイク盗まれて、ホースマウスションボリ、が、バイクが倉庫に隠されてるのを偶然発見、一旦は取り返すものの、マフィアにバレてボッコボコにされて、導師(?)のとこで治療受けて、本気で怒ったホースマウスがグレゴリー・アイザック(鍵を開けるのが旨い)やジェイコブ・ミラー(食べ盛り)とか当時の錚々たるレゲエ・ミュージシャン達を引き連れてマフィアの家に復讐しにいく、というストーリー。

 いやー面白い。全編に流れるレゲエ・ミュージックも勿論カッコイイんすが、レコ屋行ったらいきなり客同士が掴み合いで喧嘩してるわ、バイク買ってテンション上がったホースマウスがサッカー場に乱入して試合の邪魔してみんなにキレられるわ(単なる迷惑)、ホースマウスの連れがソウルばっかかけてるハコに乱入してそこのDJ無理矢理摘み出して勝手にレゲエかけだすわ(やっぱソウルとレゲエって何らかの隔たりがあるのねぇって思わされます)、バイク盗まれて怒りの納まらないホースマウスをバーニング・スピアーがいきなりアカペラでなだめ出したり(これは普通にイイ場面)とか、当時のジャマイカのカオスっぷりがイキイキとユル〜く描かれていて非常に楽しいです。「愛は大切だぞ」とか奥さんにいっておきながら、大富豪の一人娘サンシャインちゃんをデレデレとナンパしちゃうホースマウスの憎めないキャラもいいっす。あと、特筆すべきは登場人物のファッションですね。どいつもこいつもブっとびすぎ。なんか、ホースマウスって家帰る度に着替えてる(お色直し?)んですが、そのファッション・センスがいちいちイカす! 常にシャツ、ピッチピチだしな。あのピッチピチ加減とバックのレゲエの緩〜いヴァイブレーションとのコントラストがこの作品の肝だと思いマス。嘘です。物語の終盤、ピーター・トッシュの「ステッピン・レイザー」(俺は歩くナイフだ、気をつけな、俺はデンジャラ〜ス♪)がかかってる中で登場人物たちがホースマウスの元へ(泥棒しに)集結するという逆「西部警察」的なシークエンスがあまりに格好よすぎてオシッコ漏らしそうになったぜ! ジャー(←最低&失礼)。

おかず五品

Cool Ruler
ポリスとコソ泥+5
マーカス・ガーヴィーズ~ガーヴィーズ・ゴースト
Equal Rights
Rockers