奇妙なお酒会

奇妙な酒宴(紙)

奇妙な酒宴(紙)

 スプリガンズとは妖精のことだそう。76年発表というプログレとパンクの境目の時代にぽっと現れたこのアルバム(邦題:『奇妙な酒宴』)は、そんな時代性を反映してか英国の田舎の森の中で演奏しているかのごときトラッド風味ののほほんとした佇まいと、どこか遠くから自分を見ているようなクールな感覚が同居しているところが面白い。それは最近のアコースティックなうたを聴かせてくれるバンド群(belle & sebastianやgorky's zygotic mynci、essex greenら)が持つ過去の音楽に対する視点の持ち方とバランス感覚に通じるものがあると思う。過去に対して無邪気でありつつも、現実もしっかりと認識すること。だからこそこの音楽は今でも古びて聴こえないのだ。

おかず5品

天使のため息
Spanish Dance Troop
Albemarle Sound
Long Goodbye
North Star Grassman & The Ravens