干潮デジタルズ

■今日の夕飯
松屋で牛丼+豚汁(隣の席の三人組のバカ中学生がうるさくて激マズ)

■今日の音飯

Low Tide Digitals

Low Tide Digitals

ギタリストとチェロ奏者によるデュオ作(2001年)。どうやらフリージャズ関係の人らしく、日本で巻上公一氏との共演経験もあるという一筋縄ではいかなそうな人達のようだ。今作はノルウェー電子音楽レーベル、ルーネ・グラモフォンからのリリースで、ジャケットのアートワークに惹かれて購入。内容は98年から2000年にかけて録音されたものを一枚にまとめたもので、ドローンといったミニマルな音を基調として、そこに二人によるチェロやギターや電子音などが絡んでいき、様々な表情を見せていく。曲名に「STUCK」とだけあるように、余計な意味づけを排し、音だけで語らせようとする意図が感じられる。どの曲も基本的に音数は少なめで、非常に抽象的だが、遠くに行き過ぎない絶妙な距離感と、全体的な音色の耳当たりの柔らかさが不思議な心地よさを生んでいる。中でもチェロのどこか哀愁を感じさせる響きが印象に残った。ルーネ・グラモフォンのリリースは、キム・ヨーソイによるシンプルなアートワークが音楽のイメージを壊すことなく、ひとつの世界観を創り出しているところがとても素晴らしいと思うのだけど、このアルバムはそれが最も理想的な形で結実している作品のひとつだと思う。