シンク・ビフォー・ユー・スピーク(初回限定特別価格)

シンク・ビフォー・ユー・スピーク(初回限定特別価格)

 初期のGO-BETWEENS、MONOCHROME SETなんかのアート・ポップ組のもつネジれと、JASMIN MINKS、FELT(「〜HURT YOU」繋がり)辺りの荒削りなC86感と、妙に卓越した「THIS IS LONDON」的なスマートなポップ・センスとがひょっこり同居する不思議なバンド。スウェーデンだとPUFFINやRAY WONDERを今日的なスピード感でギュッと圧縮させた感じかな。そう、ヘンに重くなりすぎない、ヘリウム・ガスを吸ったような、いい意味での軽妙さを感じさせるところが他の同時代のバンドにはない個性だと思う。レーベル・メイトのENVELOPES共々要注目。

DJ-Kicks

DJ-Kicks

 ミックスCDの役割としては、1:踊れる(最低条件)。2:アーティストのルーツがわかる。3:最近のフロアの動向がなんとなくわかる…というのが大まかにあると思いますが、その中でホット・チップのようなちょっと特殊なバンドが手がける場合、重視されるのはまず2のはずなのですが、実際には1と3の部分もしっかり兼ね備えた「踊れて、なおかつためになる」ミックスに仕上がっております。さらにバンド自身の新曲やメンバーの別ユニット曲など、ショウケース的な役割も含んでいるので、メンバーが横一列にズラっと並んだユニーク極まりないライヴ(@サマソニ)の予習としても聴いておいて損はないでしょう。

YOU, ME & EVERYONE

YOU, ME & EVERYONE

 それまで「フォークトロニカ」なんて言葉で括られていた彼だけど、様々な苦悩を乗り越えることで、大きな飛躍を遂げてしまったようだ。例えば、Four-tetのキエラン・ヘブデンがスティーヴ・リードとタッグを組んだり、ManitobaCaribouへと名前を変えて初期の「エレクトロニカ」的なイメージを打ち破ることで、強烈な肉体性と幻想性とを手に入れたのと同じくらいのインパクトがここにはある。ジャズ、現音、サイケデリア、ヒップホップなどが驚くべき緻密さでコラージュされ、ひとつのスムーズな電子音楽へと昇華していく様には、それまでラップトップの後ろで安住していた電子音楽家が踏み出していくべき音楽的進化の可能性の一端が潜んでいるのではないかと思う。

Straitjacket Fits - Melt

ニュージーランドのバーズ? 
同時代のPale saints辺りのシューゲイザー
との共振性もある60年代サイケへの憧憬と
僻地ならではのローカル性、いなたさの幸せな融合。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000008L7F